thee michelle gun elephant/Get up Lucy

焼けぼっくいに火がついて(笑)、昔の雑誌を探したり、ビデオテープの墓場からスペシャやなんかの番組の録画テープを掘り起こしたりしているうちに、だんだんといろいろ、思い出してきた。
『High Time』の発売直後に、当時働いていたCD屋で1曲目を聴いて、一発で気に入った。あまりお金がない時代(って、今もないけどな)だったので、レンタルで借りてテープに落として(そう、まだMDですらなかった)、鼻歌歌いながらテープで何度も何度も聴いた。〝blue nyron shirts〟〝flush silver bus〟、〝Baby,Please Go Home〟にもちろん〝キャンディ・ハウス〟。このアルバムの曲は、今でも大好きだ。〝リリィ〟は、当時はそんなに好きじゃなかったっけ。なんでだろ。
そのころ私は、とあるヴィジュアル系バンド(笑)にいれあげていて、ライヴ行ったりラジオ聴いたり、雑誌買って情報集めたりするのはそっちで手いっぱいだったので、むしろ本当に音だけを純粋に好きで、メンバーのことなんか名前くらいしか知らなくって、『チキン・ゾンビーズ』くらいまではそんな感じ。そしたら、たまたま同じ職場の人が、やっぱりミッシェルさんが好きで、だんだん取りにくくなり始めていたライヴのチケットのために、FCに入ったというので、渡りに船とばかりに一緒にチケット取ってくれと頼んだわけです。それが、WORLD PSYCHO BLUES TOUR。えーと…おお、半券あったあった。これがまたカッコイイんだ。
福岡国際センターの、けっこう後ろのブロックで見た。見たというか、暴れた(笑)。セットリストは、さすがにもう覚えてないんだけど、〝CISCO〟やんなかったような記憶があるんだけどどうだったっけ。でもとにかくすごく楽しくって、またライヴ行きたいなあと思って、しっかりツアーTシャツも買って帰った。そういやたしか同じ日、隣のサンパレスで黒夢のライヴやってたっけな(笑)。



そんな感じなもんだから、やっぱりミッシェルさん、どっちかってたら初期が好き。
ガキっぽくて、馬鹿みたいにうるさくて、どっかひねてて。ふだんはみんなとワイワイやってても、ひとりになったらうつむいて、ポケットに手を突っ込んで、道っぱたの小石を蹴っ飛ばして歩いてるような。そういう、拗ねた子どもみたいなポップさ。
自分で自分たちのことを、ミッシェル〝さん〟呼ばわりしてしまえる、軽さといくぶんかの照れ。そういうところが好きだった。
後期ミッシェルは、確かにかっこいいけど、あの、針の穴の中で爆音鳴らしてるような息苦しさは、私が彼らに求めていたものじゃなかった。今も昔も、それは変わんない。



『RUMBLE』を今MDでしか持ってないのと、ジャケットが好きなのと、ブックオフで105円だったのと(笑)、なによりひょっとしたら、私がミッシェルのすべての曲をひっくるめていちばん好きかも知れない〝スピーカー〟が入ってるので、買ってしまいました。〝スパイダー スパイダー〟も、〝深く潜れ〟も大好きだ。

Get up Lucy

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