昼下がりの戯言

ワルツを踊れ Tanz Walzer

ワルツを踊れ Tanz Walzer


えーとねえ何曲目だったか忘れましたが、「ハム食べたい」と連呼してる曲あったじゃないですか。これってあれじゃん矢野顕子の“ラーメンたべたい”じゃん。 途中で1ヶ所、一瞬だけひゅっと高音がひっくり返る歌い方してて、それがなんかもうものすごく、矢野さんのあの歌い方を意識しているように聴こえるのです。うわあ駄目だ。なんか駄目だこれ。パクりだとかなんだとかは思わないし、そんなこと言ったら私の好きな某さんとか某さんとか某さんとかパクり大魔王だ(笑)、それはいいんだけど、ここで矢野顕子をそのオマージュの対象として選ぶセンスが自分的にものすごく駄目だ。『JAPANESE GIRL』が10代のころのバイブルであった、“電話線”のイントロを耳コピでピアノで弾いてきゃっきゃと喜んでいた私の中の何かが、この“ハム食べたい”を全力で拒絶しているのだ。いや知ってますけどね、岸田氏と矢野さんがコラボレーションしたりして交流あるのは。岸田氏といえば、ミュージック・マガジンの2007年1月号で、ベストアルバム2006っつー企画があったんですがそこで挙げた10枚中8枚がクラシックのCDで、んでもってアーノンクール/VPOのモーツァルトを生で聴いたんだそうで「もうロックとかポップスとか聴けなくなりそうです」とか仰ってるわけですが、なーんかそれとと同じにおいがするんだよなー。ここでわざわざアーノンクールの名前を出してくるというのがなー。ああもうこの文章書くために、ミュージック・マガジンのバックナンバー引っ張り出してきてしまった。
以前からどうもくるりに対してはどうにもこうにも違和感を感じてしまって仕方がないのですが、その違和感が何処から来るものなのか、何を根拠としているものなのか、それを上手く言葉にできなくて困っています。いや困るこたないんだが。やってる音楽は嫌いじゃないんだ、アルバム通してまるまる1枚聴いたことはないんだけどシングルになってる曲はけっこう好きだし(一時期“ワンダーフォーゲル”を携帯の着メロにしてたっけな…)、ライヴも観たことある。イベントでだけど。だけど、じゃあくるりイイ!と諸手を挙げて言えるかというと、それはない。むしろ言いたくない。その、「言いたくない」という比較的強い気持ちが、どこからくるのか何によるものなのかが、どうも説明できない。生理的にダメ、というんでもないし、これはいったい何なんだろう。いちいちこうやって、文章に残そうというあたりで自分にとってまったくどうでもいい、という存在ではないことは確かなのだが。たぶんこのもやもやが解明されたら、けっこうどうでもよくなるんだろうな(笑)。わーんどなたか解明してくれる方いらっしゃいませんか。ていうか、これってあれですか、「イヤよイヤよも好きのうち」? ひょっとしてこれも恋なの!? いやーっそんなのいやーっ(夕日に向かって泣きながら逃亡)