ところで

去年の音人10月号で、教授がインタビューで言ってた言葉がすごく印象に残ってるのです。



――ストーリーを求めている感覚はありますか。
「あるよ。そうじゃなきゃいけないとも思ってるし。表現は、始まって、終わる、そういうドラマがあるものじゃなきゃ。起承転結じゃないけどさ、それは本にしても映画にしても絶対必要不可欠だから。だから3分なり8分なりの時間が必要なんだよ」
(中略)
――でもそのイマジネーションの中にも、当然リアルな自分がいるわけで。
「いるいる。大切なのは、その架空の音の中でいかにリアルな音出すかってことだもん。リアリズムとファンタジーが同居しているからロックンロールは面白いんであって、それができるから生き生きしてる。生き生きした音っていうかさ(後略)」

ここのくだりで目からウロコがぼろっと落ちた。で、アルバム聴いたら教授の音ってほんとにその言葉の通りなんだもん。イマジネーションのカタマリみたいな音。鮮やかでみずみずしくって、呼吸してるみたいな音。
ギターって、正直私はバンドの中で1番重要視してないというか(笑)、ギターの音に注目してバンドの音を聴くことって滅多にないのですが、ほんとにごくごくたまーに心の琴線にひっかかるギターを弾く人*1がいて、で彼はその数少ない、“心の琴線にひっかかる”ギタリストなのであります。ていうか、彼の存在を知りえたというだけでも、バースデイというバンドに出会えた価値はあった(笑)。そんなわけで誕生日おめでとうございますイマイさん。とりあえず次のツアーで、小さめのハコで上手側の出来るだけ前列に潜入して、その魔法のような音を生み出す手元をネチネチと観察するのが、当座の私の目標です(笑)。教授へのこのひそやかな、しかし熱く滾る思いを吐き出す機会が今までなかなかなかったので、誕生日にかこつけて書いてみたよ! でね、もしメンバーの誰かと一晩飲みながら語り明かせるというのなら、ワタクシぜひとも教授にお願いしたいです。だって1番、含蓄のある人生送ってそうなのだもの。きっと話してて楽しいよ。まあその前に、へべれけに酔っ払われて、何喋ってんだかわかんなくなる可能性のほうが高いと思うのですが。

*1:昔っから好きなのは、バーナード・バトラーとPENICILLIN千聖さん。振幅デカすぎ