音人つれづれ

買ってきたー。


音楽と人 2007年 09月号 [雑誌]

音楽と人 2007年 09月号 [雑誌]


とりあえずアレだ。『TEARDROP』、楽しみで楽しみでしょうがない。“KAMINARI TODAY”を早く聴きたい。もういても立ってもいられない(笑)。
ハルキが、なーんか男っぽくなったなあ。顔つきが大人びた気がする。お肌は相変わらずのツルツルのつやつやだけど(羨)。黒い服が、だいぶ板に付いてきた感じ。去年はまだ、思いっきり服に着られてる感があって、それもまあ微笑ましかったですが(笑)。
おっちゃんメンバー3人について、他人じゃなくなりましたって言ってたのが、なんかよかったなあ。
シャンパン呑んで酔っ払ったんだ。大はしゃぎしたんだ。そっかそっか。可愛いなあ




でだ。バースデイ巻頭特集読んで、ずっしりとした感慨にふけった後に巻末のBUCK-TICK兄さんインタビューを読むと、なんかもうどっと脱力(苦笑)。で、そこではたと気づいて戦慄するわけよ。人は無垢なままではいられない、変わっていくし、どうしようもないこともいっぱいあるし、けれどそれは仕方がないことだしそこから先に行かなきゃ、行きたいんだ、なんてさ、チバさんがこう、苦みばしった顔で含蓄あること言ってるわけじゃないか、なのにそのチバさんより2つもおにーさんであるところの星野英彦さんとかいう人ときたらアナタ、「バンドも自分も、基本的なところは高校時代のノリのまんまなんですよはっはっは」ですよ。おそろしいのは、ホントにBUCK-TICKさんたちってその通りに根っこのピュアピュアな部分を持ったまんまで社会的に通用しちゃってるってところよ。ありえないでしょ普通、高校時代に煙草屋の一室に集まってだべってたころの仲間が、そのまま社会に出て一緒に仕事始めて、誰ひとり仲違いすることなく、同じ歩調で脱落することなくひとつのカンパニーを形成して、しかもそれでちゃんと、世間的にも成功収めてしっかりおまんま食えてるなんて。普通どっかが破綻するよ。一般社会でも稀だし、ましてや浮き沈みの激しい音楽業界で。浮世離れしすぎですよそんな話。でもそれが、ごくごく自然で当たり前のことなのよ、この人たちにとっては。
これってそれこそあれだ、イマイアキノブさんが描き続け、憧れ続ける“バンドの幻想”そのまんまじゃないか(笑)。いやそりゃもちろん、楽しいことばかりじゃないはずさ。でも、そういうのを一切表に出さないし、ああなんかバンドってこんなに楽しいもんなんだ、“徒党を組む”ってのはこんなに力強くて美しいものなんだ、ひとりじゃないって何て素敵なことなんだ、と見る者に心底思わせてくれる。なにしろそれで、ホントに20年以上続けてきちゃってるわけだから、これほど説得力のある話はない。なんというミラクル。ほんともうね、勝手にしやがれさんが10周年ですごいねえ俺にはできんわ、とかノーテンキに言い放ってるチバさんは、ユータのとこにでも弟子入りしてきたらいい!(笑)「この年になって、素直に理解できるものもあるんです。それは続けてきた人にしかわからない」なんてきっぱり言い切っちゃえるユータさん。おっとこまえだわあ。



…ああそうか、だから私はBUCK-TICKが好きなんだ。彼らのやってる音楽が好きっつったって、そもそもあの人らはCDつくるたんびに音楽性違うなんてのは朝飯前だし、17年聴き続けてきてる間にこっちだってたいがい好きな音楽なんてその都度変わってきてるし、だからあれだ、表面的な音楽性なんてけっこうどうでもいいんだわ。たぶん、次のアルバムがいきなり演歌になったところで*1、生あたたかく見守るだけだ(笑)。すぐとなりにぴったり寄り添っている音楽ではない、けれども振り返ればいつもそこにBUCK-TICKはある。私にとって、彼らはそういうバンドだ。いろんな音楽聴いて、いろんなバンド好きになって、そしてそのどれもがなくなっちゃったりもしくはこっちが飽きちゃったり、あるいは向こうが変わっちゃったり。でもBUCK-TICKだけは、常に変わらずそこにいる。ただそこにいて、4人が音を鳴らしてあっちゃんが歌って、メンバーみんなで仲良く集まって酒呑んでる。そういう妙な“安心感”が、私がBUCK-TICKを好きでい続けられる理由なのだと改めて思う。ロックバンドに安心感なんておかしな言い方だけど、そうね、いわば“いつでも帰ってこられるホーム”。聴きたい、見たいと思うバンドが仮にいっこもなくなってしまったとしても、いやいや待てよまだ私にはBUCK-TICKがあるじゃん。そういう風に思える存在なのです。ファン歴17年目にしてようやく気づいたわ(笑)。や、違うか。ファン歴17年目だからこそ思うのか。
これからもたぶん、好きなアルバム出してくれたら鬼のように聴きまくり、そうでないアルバムの時には華麗にスルー、でも最期に棺桶に入る時まで常に手元にあったのはBUCK-TICK。そんな感じなんだろう。ほら、バースデイなんて所詮いつまで続くかわからないじゃん(笑)、そういう“いつかは終わる”という刹那のキラメキが彼らの魅力のひとつでもあり、だから今のうちにしっかり聴いておきたい見ておきたい、消化しつくしたい、と私は一生懸命なわけ。でもそう思えるのは、“いつでも帰れる”BUCK-TICKみたいなバンドの存在があるから。物語はいつかは終わる。だからこそ、ネバー・エンディング・ストーリーに人は憧れる。そういうことです。終わらない物語、という奇跡を心から信じさせてくれるバンド、それがBUCK-TICKなのですよ。



“Alice in Wonder Underground”、聴きましたけどいいですよーこれ。ランデブよりいいわ(笑)。ものすごくポップでファニーでカラフルで、でもしっかり毒があって。グリム童話のようよ。極彩色の悪夢。“DIABOLO”のフレーズを混ぜ込んだり(イントロで爆笑!)、サビの英詞の韻の踏み方といい、今井節が炸裂しまくり。その今井ちゃんのノリノリモードについて、「最初は戸惑ったけど、自分なりに解釈して、今はとてもカワイイ曲(笑)」なんて言っちゃうあっちゃんが、むしろ初々しくてカワイイ(笑)。ほんとこの人たちって、デビュー20年目にしていまだに新婚夫婦のようにw、メンバーのやることなすことがいちいち新鮮なんですね。「今井くんに何かを求められて、それが僕にできないことだったら、僕は死ぬ気でそれを手にするし。ずっと、〈こういうのもあるよ、今井くん〉って言える自分でありたいし」byユータ。いい話だよー。



あ、ところでアルバムの発売1週間ズレ込むようですよ。お気をつけあそばせ。今さらチャート対策でもあるまいし(笑)、なんでかしらね。まあ、バースデイと重ならなくなったおかげでこちとら助かりましたが(笑)。

*1:たしかにそれはむしろ聴いてみたいかも笑