dip/2.10 心斎橋CLUB DROP

とにかくアルツな脳味噌が忘れてしまわないうちに、ざっと覚書。後で追記するかも。


DROPは初めて行くハコ。近年のウィラード大阪シリーズも、確か毎回ここだったな。開演15分前くらいに到着。三角公園前、ampmの入ったビルの隣の隣でわりと目立つ看板が出ていたのでわかりやすかった。地下1階。入口外に、移動式のロッカーが設置されていた。ライヴ終了後は撤去されるらしい。物販はフロア内らしいので、1000円札3枚(これが後で深い遺恨を残す元に)とタバコと電話のみ携帯し、会場へ。
■入ってすぐがバーカウンター、その奥がフロア。赤と黒を基調とした内装で、小ぎれい。一応クラブというだけあって、小型ながらもミラーボールあり。後方にテーブル代わりのドラム缶がいくつか並べられており、灰皿やドリンクが置けるようになってた。キャパは、福岡でいったらSONくらいかなあ。たぶん150名程度。私が中に入った時には、まだフロアは大変閑散としていて、最前列と壁際の椅子と後方の喫煙スペースにのみぱらぱらと人がいるという、いわゆるドーナツ化現象(笑)。ちゃんとチケットさばけてんのかなあと一瞬心配になったが、開演直前になったらそれなりに中心部も埋まっていた。
■男女比は7:3くらい? 案外男子率高し。そして、ひとりで来ている率も高し(笑)。いかにもロック兄ちゃん姉ちゃん!といった風体の方々は少なく、わりあい普通の、言ってしまえば地味めの(笑)客層。で、思っていたよりも若い感じ。
■物販は、Tシャツ、パーカー、CD-R。CD-Rは50枚限定ということであわてて並ぶ。ここで私は重大なミスを犯していたことが発覚。1枚¥2,000のCD-Rが2種類販売されていたのだが、手持ちがよりによって¥1,000札3枚…!だって2種類もあるなんて思わなかったんだよ!(泣)T姉さんは、財布ごと荷物をロッカーに入れてしまっていたので、所持金ゼロ。ロッカーは外。再入場不可*1。パッと見、曲目はまったく不明の2種類のCD-Rを目前に、しばし煩悶するワタクシ。結局、『acoustic mole』と題された方の1枚を購入。ちなみにもう1種が、確か『industrial mole』。アコースティックというからには、ヤマジソロの雰囲気を味わえるのはこっちであろうとあたりをつけたわけだが、なんつーかもう、一種の賭けですなこりゃ。みなさんたいてい2種類とも購入されていたらしく、こちら1枚、と指差したところ物販のお兄ちゃんが、え、こっちだけでいいの?という顔をしたのがたいそう印象的(苦笑)。
■開演直前にかかっていたパンクっぽいBGMが気になる。かっこいい曲だった。パンクにしては構成がやたらと凝っていたので、元曲をいじっているような気がしないでもない。


■約10分押しでスタート。
■“Am5-2”のイントロのベースがえんえんとループされる中、ぞろぞろとメンバーがステージに。非常にあっさりとした登場、フロアもいやにしんとしていたのだが、いつもこんなもんなんだろうか。
■アルバム通り、そのまま“ode”へ。
■音がいい! 轟音なのに、まったく耳に負担がかからない。とても気持ちのいいフィードバック・ノイズ。終演後も、耳鳴りなどまったくなし。比較的新しいハコ(だよね?)ということもあって、PAがよかったというのもあるのだろうけど、音の鳴り方・響き方にやはりかなり神経使ってるんだろう。ヤマジ氏は、相当耳のよい人だと思う。
■「あー…どうも…(沈黙)…ありがとうございます」ヤマジ氏の脱力MC、しょっぱなから炸裂。
■後方の若干右寄りで見ていたのだが、ヤマジ氏はまあまあ視界に入る。ナカニシさんも時々見えた。ナガタッチさんが、意識して体を左に向ければなんとか、という感じ。ベラさんは前方の男子の頭が見事にかぶって、ほとんど確認できず。
■3曲目のイントロで、ヤマジ氏が突然両手を挙げて演奏ストップ。「チューニングがズレてる…一音ずれてた(笑)」客席総ズッコケ&失笑。仕切りなおして始まったのが“slower”。
■確かに、元のキーよりひとつキーが上がっていた。原曲は、低めのキーでつぶやくように歌う、音と声とが混ざり合ってとろとろとゆっくり溶けていくような雰囲気なのが、キーを上げておそらく歌いやすい声域に合わせたことで、かなりはっきりと歌がこちらに届いてくる印象に。演奏も、ざくっとした感じのエッジの効いた音像になっていて、まるで違う曲のように聴こえた。ちょっとしたことで、ずいぶんイメージ変わるもんだなあ。
■全体的に、ヤマジ氏は丁寧に歌っていた印象。地の声に近い、無理のない位置で歌っていたように思う。思っていた以上に、歌がハッキリと聴こえてきた。もっとサウンドに埋もれるような感じなのかと思っていたのだが。ヤマジ氏のメロディは非常にポップだし、とても好きなので、これは嬉しい予想の裏切りだった。
■にしても声若いよなあ。いい声だなあ。“bend your head”でうっとり。
■「dipデビューアルバム、『i'll』より」というのを、噛みまくって3回言いなおしたヤマジ氏(笑)
■ついでにイントロをとちって、弾きなおすヤマジ氏(苦笑)
■で、流れてきたのがなんと“fall in holy”。うおおこれはサプライズ。
■チューニングしながらヤマジ氏、「そういえばこないだ、ナカニシくんがラジオに出たんだよね」「(アルバムタイトルの『feu follet』=鬼火について)火の玉じゃないから…(沈黙)…火の玉か(笑)」「その時の曲紹介みたいに言ってよ、じゃないと始めらんないから」なんつーかこう、いちいち力の抜けるMCだなあ(失笑)
■“danae”〜鬼火の流れのかっこいいこと。アルバムでも1番のハイライトだったけど、生で聴いたら圧巻。
■「手塚治虫のアニメの曲です」“melmo”。照明も、ちゃんと赤と青。
■これが素晴らしかった。すべてを振り切って突っ走るような疾走感。続いて“She Broke〜”になだれ込む。めちゃくちゃ凶暴で、リズムがずもずもいいながら突進していくのに合わせて、針金みたいなギターが暴れまわってる感じ。しばらく動悸が収まらなかった…
■「これも手塚治虫のアニメの曲…あ、アニメじゃないや! 漫画だ」で、“barbolla”。
■“emilu”もキーが上がってたかも。聴けると思ってなかったので嬉しくて死にかける。
■“13階段〜”が嬉しすぎてふたたび死にかける。本当にドラマティックでかっこいい。アウトロの、畳み掛けるようなギターの絡み。音に体ごとぐいぐいと突き上げられるような感覚。たまらん。
■本編ラストは“lust for life”。ナカニシさんのドラムソロが挟まってたのってこれだっけ…いかん記憶がない。かっこよすぎてアタマ飛んだらしい。ヤマジ氏シャウト。
■アンコールにて、「秋にまた、○○で来るので(聞き取れなかった!)、よかったら来てください」
■“9souls”はキーボード無しの超暴れん坊アレンジ。
■大ラス“slugde”、で20:30ごろ終了。
■もう1枚のCD-Rもどうしても欲しくなって、即行で荷物を出して財布引っつかんで物販まで戻るも、既に売り切れ_| ̄|○ 一生の不覚…!


楽しかった、というより終演後はなんだかぼんやりとしてしまって、ずっと脳内で一生懸命、さっきまで鳴り響いていた音を再現しようとしていた私。いや、脳内というより、もっと体全体で? なんというか、体の中がすっからかんに空っぽになって、そこにどんどん音が入り込んできて音で満たされていく感じ。そのまま、どこか知らない遠くへと、連れ去られていく感じ。たぶん私ライヴ中、ものすごくしまりのない顔してたと思う(笑)、その感覚がなんかもう幸せでシアワセで。これが多幸感ってやつなのかな、ドラッグきめた時の(笑)。ハマってわずか3ヶ月程度で、いきなり遠征までしてわざわざライヴを見るというのは、いろいろタイミングが上手く噛み合ったからとはいえ、元来が腰の重い私にしてはありえないほどのフットワークの軽さで。それだけに、実際にライヴ見てピンとこなかったらダメージでかいなあと実は内心不安もあったのですが、もうあれだ、全部杞憂だったわ(笑)。行ってよかった。
機会があったらまた見たい、じゃなくって、なんとか機会を作ってまた見たい。またあの、連れてかれる、持っていかれる感覚を味わいたくってうずうずしてます。困った、なんかもう後戻りできない感が(苦笑)。



セットリストは拾いモノ。なので、曲順が若干違うかも。

Am5-2
ode
nowhere to go
slower
now gotta the sun
bend your head
cinnamon girl
fall in holy
danae
feu follet
melmo
she broke my heart's edge
barbolla
emilu
13階段への荒野
lust for life

en1
it's late
9 souls

en2
sludge


鬼火ツアーと銘打ちつつ、鬼火からの曲がアルバムの半分しかないというのはこれいかに(笑)。“new old church”聴きたかったなー。あと、『TIME ACID〜』の曲も。

*1:まあ頼めばなんとかなったのかも知れんが