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そんなわけで、唐突にスウェードを懐古。
- アーティスト: スウェード
- 出版社/メーカー: エピックレコードジャパン
- 発売日: 1993/04/01
- メディア: CD
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ずっと、このアルバムは新天町入口にあったピラミッド・ゾーン*1のHMVで購入したと思い込んでいたのだが、よくよく考えたら93年当時、まだHMVは福岡には進出しておらぬ。あれ? 旧ピラミッド・ゾーンに、そのころCD屋ってあったっけ? 発売日に買ったのは間違いないし、ピラミッド・ゾーンで買ったという断片的な記憶だけは、なぜかかすかに残っているのだが、その当時あの建物の中にCD屋が入ってたかどうかというのが、どうにもこうにもあやふやである。いかんねえ。若かりしころのヘッドバンキングの後遺症*2が、こんなところに如実に。
なにしろidに借用するくらいだから、私は本当にこの曲を偏愛しているといっても過言ではないわけだけれども、そう、初めてスウェードというバンドの存在を知ったのはこの曲で。渋谷陽一氏のミュージック・スクエアでかかったんだよなあ。翌日朝もはよから鼻息も荒く、池袋のWAVEにシングル探しに行ったのを思い出すぜ。まだ確か日本盤出てなくて、輸入のシングルしかなかったかなんかで。あちこち探し回ったけど、その時は見つけられなくて、でそれからほどなくして、発売されたのがこのEP集。
- アーティスト: スウェード
- 出版社/メーカー: エピックレコードジャパン
- 発売日: 1992/11/21
- メディア: CD
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このブックレットに載ってる、毛皮のコート着てこちらを挑発するような上目遣いで見上げるブレットが、まさにリアル風と木の詩っちゅーかジルベール・コクトーっちゅーか(以下略)
というか、いやでもちょっと待てよブレットってそんなかっこよかったか? なーんて、↑このライヴ映像の高速ヒップシェイキンとか見てると、うっとりどころの騒ぎではなくリアルでうどん噴くわけですが。
要するにアレよ、毛唐の王子様にキャー言わされたかったのよ。私よりちょっと年上のおねえさま方が、デヴィッド・シルヴィアンやピーター・マーフィ&ダニエル・アッシュや、デュラン・デュランの皆さまたちに、キャー言うてたみたいにね。現在進行形でね。私は音楽的モノゴコロがつくのが遅かったせいで、洋楽を積極的に聴くようになったころにロックの現場の主流だったのが、いわゆるマンチェスター・ムーヴメントとシューゲイザー*3。どっちも、旧来のロックスター的なるものを否定し、排除するところから始まっているもので、んで確かに音楽的モノゴコロついたばかりの私にとって、轟音ギターにささやくようなヴォーカル、甘美なメロディ、ダンサブルなリズム、なんてものは、それまで知ってた、聴いてたものとは、まるっきり違うものばかりで、それはそれは刺激的で。夢中になってそんなのばっかり聴いてた一時期があったんだけど、でもやっぱり心のどこかに、物足りなさもあったんだと思う。女子たるもの、見目麗しいスタアな兄様方に、目の色変えてキャー言いたいわ!と(笑)。ほれ、しょせん出自がヴィジュアル村だから。やっぱり、そういう下世話な華やかさも、ロックの一面として間違いなくあるじゃないですか。
客席の女の子たちが、みんな目をハートにしてます(笑)。劣化ボウイだの韓国ロックだのブレットのクネクネがキモいだの腹が出てるだの胴が丸太だの、けっこう当時からさんざんな言われようもしてたけれど*4、とにかくあのころ、心おきなく胸の前で手を組み合わせてキャーと絶叫できる洋楽のロックバンドってのは、彼らくらいしかいなかったのよ。ヴィジュアルはもちろん、音的にもね。だってバーナードのギターのエロさといったらあなたもう。
- アーティスト: London Suede
- 出版社/メーカー: Sony
- 発売日: 1994/10/25
- メディア: CD
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1番好きなオリジナル・アルバム。今にも音をたてて崩れ落ちそうに張り詰めたテンションが、眩暈がしそうなくらいに美しい。
バーナードの抜けたあとのスウェードは、なんというか、私にとっては余生みたいなもんで(苦笑)(いや、『COMING UP』は好きなアルバムですが)、一応最後まで追っかけたしライヴも来日するたびに行ってたけど、やっぱりブレットとバーナードの、才能とエゴがぶつかりまくってバチバチと飛び散る火花こそが、私にとってスウェードの最大の魅力だったのだ。ティアーズも悪くなかったけど、どうもブレットが引き気味というか、バーニーに遠慮してる感じがしちゃって、いまひとつ物足りなかったのだよなあ。ただまあ、あのティアーズのアルバムはなんというか、スウェ−ドに対するみそぎみたいなもんで(笑)、次のアルバムはもうちょっと遠慮会釈なく、ティアーズとして好き放題やってるふたりが見られるかしらなんて思ってたのに、結局売れなくて活動休止だもんなあorz
こんなことなら、05年のサマソニ行っておけばよかったよ…どうせ単独来日あるだろうからその時でいいわ、なんて高くくってた私が甘かったorz
ていうか、ヴィジュアル的にはむしろ最近の方が2人ともかっこよかったり(笑)
最後に目の保養にドゾー。
モニタの前で、文字通りもんどりうって鼻血まみれで床をゴロゴロ転がりまわったのは、私だけじゃないと信じたい。