きょうのおかいもの


これであと、完全にオフィシャルなオリジナルアルバムで持ってないのは、『Mercy for the Rabbit』だけだぜ長かった…!
正直サンプル盤だったので、一瞬買うのに躊躇したのはしたのですが、どうもコロムビア時代のアルバムは復刻される気配がないし(トライアドの周年記念にかこつけて、廉価復刻があるかとちょっぴり期待してたのだが)、オクでも出品率が低いタイトルなので、ここで逃したら絶対後悔するはめになるぞ、と(苦笑)。『GONE〜』をゲットした、行きつけの某中古店にて購入。\1,980は、この店の相場からするとやはり少々割高だ…サンプル盤なのに…。
他、『TOWN〜』オリジナル盤帯ナシ、『WILLARD』、『FUNNY FEARS』帯ナシ、『TALLYHO』サンプル盤を発見。どこからか、まとめて流れてきたようだ。ていうか、洋・邦パンク&ニューウェイヴが大量入荷していたので、近々また行かねばなるまい。




しかしこれ、地味なアルバムだなあ。ジャケットも地味、つーか明らかに金かかってない(苦笑)。8ビートの小気味よいロックンロールが主体で、1曲1曲は悪くないのだがなんか曲の印象が似通ってるというか。19世紀後半のロンドンをなんとなく彷彿とさせるような世界観で全体が統一されている、んだけどだからといってもろヨーロピアンな暗黒ゴシックなのかといわれると、曲調がわりと軽めですっきりしているせいか、どうも歌詞世界との間に齟齬が感じられる。なんか徹底しきれてないような。あれか、トライアド移籍後の、ホーンテッド・マンション風味こってり様式美から、『TALLYHO』にいたるまでの過渡期的なアルバムってことですかね。最近のライヴでは、ここらの曲ってあんまりやってないみたいですが、ひょっとしてメンバー(というかJUN先生)もこのアルバムについてはあまり覚えてないとかか(笑)。“BILLY THE HUNTING MAN”、好きです。シンプルに聴こえるけれど、構成が凝ってて面白い。


ちなみにワタクシ、ウィラードのオリジナル・アルバムの中ではGEWFは別格として、1番好きなアルバムは『TALLYHO』なのです。基本的にウィラード(というかJUN先生のアタマの中身)は、GEWF以来ずーっとおんなじひとつの世界を、手を変え品を変えいろんな手法で描き続けているだけっつー気がするのですが、『TALLYHO』はその中でもとりわけ異質な感じがする。他のどのアルバムにも似てない。しかも完成度がべらぼうに高い。で、そういうアルバムがドラム以外のパートはすべてJUN氏の手によって演奏されたものである、というのはなかなかに意味深だと思われます。JUN氏の頭の中で鳴っている音楽、描かれている世界というのは、結局のところJUN氏以外の誰にも実際の“音”として鳴らすことができず、でもって私が1番好きなアルバムがそういう作り方をされたアルバムである、ということは、要するにワタシはウィラードに、いわゆるバンドらしさっちゅーのをほとんど求めておらんのでしょうな(苦笑)。