The Verve/FORTH

サマソニ大阪での会場入りは、リチャさんひとりでセンチュリーで乗りつけジ・アザー・スリーは新幹線。でもって(それが原因ではないとは思うけどw)案の定終演後の楽屋では殴り合いの大喧嘩をやらかし、自分とこじゃなくて何故かプロディジーの楽屋を破壊したと聞き及びました。ほんとにほんとかどうかはともかくとして、そういうことにしておこう。その方が面白いから。もうアンタら最高だ(笑)。
そんな最高の人たちのNEWアルバムを買いました。


Forth

Forth


原点回帰な部分もあり、そうでない部分もあり。正直、発売前のいろんなレビューとか読んでみて、もっとどろどろしたカオスなアルバムなのかと思ってた。確かにディレイだしトレモロだしヘヴィでサイケなグルーヴがぐるぐると渦を巻いているけど、地の底でうごめくマグマのようにどろりとしたエネルギーが噴き出していたかつてのアルバムと比べると、もっとずっと澄み切ったものに、それらはなっている。というか。深く深く、どこまでも底無しに潜っていけるのに、水はあくまで透明。そんなイメージ。



再結成、なんて言葉について回りがちなうさんくさいドラマだとか、あと避けては通れぬ大人の事情とか(笑)、そんなものは音だけ聴いても、びっくりするほど感じられない。ほんとに単にまた4人で集まって、こういう音を出したかったから出してみた。熟れた果実が地面に落ちるように、ごく自然に、当たり前に。ただただ機が熟すのを待っていたらいつの間にか11年たっちゃってた、という、なんてことない『11年ぶりの』NEWアルバム。
仮に、今回の再結成がこの1枚限りで終わってしまったとしても、また10年後くらいにひょっこり集まって、何事もなかったかのようにアルバム出すんじゃないかと思うわ、この人たち(笑)。殴り合いの大喧嘩しようがなんだろうが、出す音はちっともバラバラになってないんだから。史上最強の腐れ縁というか、ツンデレバンドというかw まあでもサイモンさんは、年内はアメリカでツアー回るみたいなこと言ってるし*1、その勢いで来年アタマにでも、この際新木場コースト1回のみでもいいから、単独で来日公演やってくれたら…! そしたらその思い出を胸に、また10年くらい平気で待つから!(笑)



JUDAS”はあんまり美しすぎてアタマどっかに飛んでいきそうになるし、“I SEE THE HOUSES”“APPALACHIAN SPRINGS”の、何ともいえないトボトボ感。“NOISE EPIC”は失禁モノのかっこよさ。まさかヴァーヴの曲を説明するのに、「疾走感」なんて言葉を用いる日がこようとは(笑)。今までのヴァーヴになかった要素を感じたのはこのあたりの曲かな。“SIT AND WONDER”とかは従来のサイケデリックなヴァーヴ節で、“RATHER BE”“VALIUM SKIES”はもろにリチャさん。“LOVE IS NOISE”も、そこまで浮いてるとは思わんなあ。確かにちょっと毛色は違うけど、ちゃんとアルバムの流れの中で馴染んでる。で、そんなに巷で言うほど難儀なアルバムでもないと思うんだ。1曲の尺は長いけど構成しっかりしててだれてないし、60分あっという間。ちゃんと歌える、ポップなメロディもあるし。
うん、もう聴き狂ってますマジで。国内盤出たらまた買いますよDVD付。ライヴ映像もドキュメンタリーも見たいし、歌詞もちゃんと読みたいから。あーもう駄目だ、かなり末期だ(失笑)。複数買いキライなのに…!



ところで、

THE VERVE ~ SIT AND WONDER ~ LIVE @ V FESTIVAL '08


問題の、大阪での大喧嘩(ともう決め付けている)の後のVフェス映像なんだけど、これ見ると、何だかんだでリチャードにとってのニックは、他の誰にも替えのきかない存在なんだろうなーと思うなあ。性格はホント合わなさそうだけど(笑)、やっぱりこの人たちも、2人でひとつのバロム1的な2人、なんじゃないかしら。いやあほんとバンドって面白い。