dipの音源を、自分内(中略)覚え書いていくシリーズ@その4

1度勢いづいてしまうと、もはや止まらなくなるアイアム暴走機関車。そうオレはパイロマニア、はりつけにするなら明日の午後にしてくれ〜♪(だから歌うなと言うに)(しかも関係ないし)脳味噌噴火状態のまま、その時点での最新アルバムであるところのこちらを、鼻息も荒く取り寄せる。


pharmacy

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前半ニューヨーク、後半が東京でのライヴ録音で、2曲のスタジオ録音が、その前後半を区切るようにしてそれぞれ収録されている。レコードの、A面B面みたいな構成。
前半に、今では入手困難になってるEMI時代のアルバムから、3曲が収録されているのがありがたい。“emilu”の、凍てついた冷気が足元から這い登ってくるような感覚。“sludge”のハイテンションに、映画のように鮮やかに、荒れ果てた景色を映し出す“13階段の荒野”。でもって、血圧上がりすぎて体中の穴という穴から血が噴き出そうになる“9souls”! このアッパー感は異常。後半だと、やっぱり“bends your head”〜ジョナサン・リッチマンの“she cracked”のカヴァーが白眉。きりきりと細いワイヤーで、少しずつ体を締め付けられていくような“bends〜”後半の緊張感、それから唐突に開放されて、崩れ落ちるように“shi crackd”になだれ込む。ほんと、なだれ込むって感じ。そして一気呵成に駆け抜ける。文句なしにかっこいいです。
途中でちょっとキーボードが入ってるけど基本はドラム・ベース・ギターの最小限のアンサンブル。ですが音の鳴りが太いので、スカスカなイメージはないです。だんだんリズムが走り出して、それに煽られるように凶暴なギターソロが暴れまくるスラッヂとか、ほんとライヴならではの醍醐味。曲間で、メンバーがぼそぼそとステージ上で打ち合わせしてたり、“9souls”のあとにヤマジ氏がご機嫌な声で「サンキュー、バイバイ」「またね」なんて言ってるのがマイクに入ってたり、とラフな部分が垣間見えるのも楽しい。スタジオで、ねっちり音つくりこむタイプのバンドなのかと思ってたけど、ライヴもいいじゃん、これ。…ちょっとライヴ見てみたいかも…でも今って東京でしかライヴやってないみたいだな、東京まで行かなきゃならんのかいな…と、うっかりこの辺で魔が差し始める(死)。ところでヤマジ先生の英詞の発音は、ライヴともなると常にも増してグダグダになるわけですが、NYライヴであの英語は、ネイティヴの観客の皆さんには果たしてどのように受け止められてたのでありましょうか。ハナモゲラ語で歌ってるようにしか聴こえなかったんじゃなかろうか。はい、大きなお世話でした。以下次号(まだ続くのか)。