吉井和哉/2.22 Zepp FUKUOKA

すみません。私はいささか彼をなめてました。ロビンがいまだにピンで福岡国際センターをSOLDさせる動員力を持つアーティストであるということを、すっかり忘れておりました。1番後ろのブロックで、ゆっくり見られれば充分だわなんてのんびり構えつつ、せっかくだからちったあシャレオツな格好してくか、とウキウキとニットにスカートにロングブーツなんかで出かけようとしてたらですね、職場の、前日のライヴに行ってた後輩から電話がかかってきましてね。「中パンパンっすよめっちゃ暑いっすよTシャツタオル必須ですよ、え、おシャレ? スカートにブーツ? そんなもん無駄無駄無駄無駄ァアアァァ!!(何故かジョジョ風味)」「あ、オレ昨日汗かいたまま外出て冷えまくって風邪ひいたんで、今日は欠席しますスンマセンずぴー」…いや、忠告もらって正解だったわ。ほんと、後ろのブロックまで人でぎっちぎちでした。すみませんすみませんすみません、だってここ最近行ったZeppのライヴって、去年のバースデイと、えーと…BUCK-TICK? どっちも後ろのブロックはとても快適でね、空気もたくさんあってね、空調もほどよく効いててね…いかん書いてて切なくなってきた(遠い目)。以下レポもクソもあったもんじゃない単なる雑感につき追記隔離。


そんな感じで、1時間40分ほどのライヴでロビンのお姿が見えたのが通算で2分ほど、といった有様ですのでレポも何もあったもんじゃないというよりそもそもレポのしようがない。しかもソロになってからのアルバム、あんまりちゃんと聴いてないしな…というか、イエローモンキー時代から割とそうだったのですが、音源はぽつぽつと聴いてるし*1ライヴも何度か見てはいるものの*2、我を忘れてハマりきるには何かが自分のツボから外れている、というのが私にとっての吉井和哉、でありまして。何かが足りない、そして同時に何かが過剰。
で、なにしろ最後に彼を観たのは干支ひと回りも昔の話なので、当時と比べて何がどう変化したのか、そして何がどう変わっていないのかということを検証しようにも、いかんせん忘れているわけだ当時のことを。武道館の1F席ってすげえ見やすい! と感動したことしか覚えてないのだマジで。駄目だーだめだめだー。ああやっぱ歌上手いなーなんて思いつつ聴いてましたが、まあ昔っから上手いっちゃあ上手かったしな。あ、お客さんに対するコミュニケーションのとり方が、とても素直になったなーというのは感じた。感謝の言葉を何度も口にしていたり、いろいろあるけど元気に生きてこうなー、みたいなメッセージを発していたり。で、そういうポジティヴな空気感は、ひょっとしたら裏を読んで2周3周しようと思えばできるのかもしれないけど、昔の吉井和哉という人はそうだったかもしれないけど、でも今は別にそんな深読みの必要も無く、額面どおりに受け取ればいいじゃないか、むしろ受け取るべきだ、と。上手い言葉が見つからないんですけど、まああれだ、いい歳の取り方してんじゃないロビン、と。そんな風に思った次第。気合の入ったいいライヴでした。とりあえず生で聴いた“シュレッダー”はめちゃくちゃよかったです。あと“CALL ME”も。半分以上は知らない曲で、しかもご当人は人の頭という名の天岩戸にお隠れになったまんまで、それでもいい感じに体揺らして楽しめたし、けれどもだからといってライヴ後慌てて旧作聴きなおしたりということもなく(笑)、これから先もう1回ライヴに行くことがあるかどうかもわからないし自分から積極的にチケット取って云々、みたいなこともたぶんないとは思うのですが、今回みたいな機会*3がまたあるのであればその時はまたよろしくね、と。そんな微妙な、しかし心地よい距離感を、今さらのように再確認しつつ帰路についた私でありました。

*1:一応イエモン1st〜『FOUR SEASONS』あたりまではリアルタイムで聴いてた。でも、ちゃんとアルバムを買ったのは『smile』だけだったような気がする、あとはレンタルだったり友達に借りたり

*2:94年のLSB福岡でゲストに出たやつと、その年の大阪サンケイホールのライヴと、95年の『FOUR SEASONS』の武道館公演と、あと何かあったかなー

*3:完全に棚ボタ