サマソニ覚書&落穂拾いその1

忘れないうちに、簡単に各アクトについて。


THE METROS@SKY STAGE


YouTubeで何の曲だったか忘れたけどとにかくなんかPVを見て、Vo.のあまりに強烈な顔面芸(えー)と、ロンドンの下町あたりでウダウダやってそうな古典的なイギリスのワルっぽい佇まいに惹かれたので観てみることに。なんか80年代90年代のUKギターロックの系譜が完全になかったことにされてる音っつーか(笑)、70年代オリジナル・パンクの中でもいわゆる5大バンドじゃなくってもっとB級感あふれるバンドの匂いがぷんぷんした。パブロック*1っぽい雰囲気もする。ルーズでスカスカなんだけど、決めるところはやたらカッコよく決めてくる演奏でなかなか気持ちいい。で、麦わら帽子かぶせたらモンキー・D・ルフィ以外の何者でもなかった(笑)Vo.のソウル、いかにもフロントマンらしい雰囲気のある少年でかなり目を惹きました。すんごくワルそうな顔つき(同行者Tさんいわく、「悪のハリー・ポッター」。確かにハリポタの映画に出てきてても違和感なさそうだ。イギリス!て感じの顔)なのに、手足ヒョロヒョロの生っちろいもやしっ子だったのがまた良し(笑)。客入りはさすがにまだ少なかったけど、それなりに盛り上がってたし、1発目に見るアクトとしてはちょうどよかったかも。月末にアルバムが出るらしいのでちょっと期待して聴いてみます。しかしこの邦題は…(失笑)

マネーあれば憂いナシ!(期間限定版)

マネーあれば憂いナシ!(期間限定版)



THESE NEW PURITANS@SONIC STAGE

物見高くPerfumeでも覗いてみるべかーとスカイを下山するも、移動距離の長さにめげて(笑・ダンスステージほんとに遠かった…)、ソニックで途中下車。ちょうど演奏中だったので、ついでにスタンド席から見学。名前は聞いたことあったけど、音は未聴。絵に描いたようなポスト・パンク〜ニューウェイヴ系のバンドでしたな。黒ずくめの衣装、白黒を強調したライティング、ソリッドなビートに不協和音なギターやらシンセやらが乗っかってくる。メロディらしきメロディはなく、うねうねしたヴォーカルがひたすら呪術的に吐き出されていくといった塩梅で、個人的にはキライじゃないです。が、途中から入ったのと、スタンド席が暗すぎて席を探すのにやたら手間取ってしまったせいもあって、イマイチ世界に入り込めずに終わってしまった。最初から観てたら、もうちょっと楽しめたかも。あと、まあこういう音聴くならジョイ・ディヴィジョンで充分じゃね?という気も若干するので(笑)、アルバム買ってちゃんと聴いてみようという気には残念ながらならず。



JOE LEAN AND THE JING JANG JONG@OCEAN STAGE

ソニックを出て、オーシャン寄りのオアシスにてTさんのスミノフ調達に付き合った後、さてダンスステージに…と思いきや、案の定「今からダンスステージに行かれても入場できませーん!!」と声を枯らすスタッフさんたちに遭遇(笑)。というわけでPerfume潜入の夢ははかなく潰え、じゃあ昼ご飯食べようかーとオーシャンステージをぐるっと回ってオアシスに向かう。その途中、ちょうどオーシャンで演奏中だったのが彼ら。通りがかるついでにちょろっと観てみました。ピペッツの元ドラマーのバンド、ということしか予備知識なかったのですが、このジョー・リーン氏、クソ暑い昼日中のオーシャンで白のフリルシャツをヒラヒラさせつつくねくねするわ、ヘンなポーズ決めるわ、手旗信号みたいなダンスを踊り狂うわで実にいいキャラしてました。曲も、ポップなメロディにちょっと湿り気のあるギター、といった正統派のイギリスっぽい感じで悪くない。アルバム聴いてみて、あのいいキャラっぷりが音源にも表れてるようなら、好きになるかもしれない(笑)。



ちなみにこの日の昼ごはん。


カレーを頼んだのに、何で牛丼が…!!
と、インドカレーというもののイメージに対して右ナナメ上45℃の見てくれに衝撃を受け、味は悪くなかったんだけどちょっとガッカリ(自業自得)。でもおなかすいてたから、ガツガツと貪り食ってしまいましたが。
ダンスステージに向かって移動しながら、オーシャンから流れてきたワンリパブリックの演奏を聴きかじり。さすがレオナ・ルイスに曲提供したとかいうだけあって、メジャー感のある曲にスケールの大きな演奏でしたが、立ち止まって観てみようと思うほどには好みに合わず、そのまま素通り(笑)。


YELLE@DANCE STAGE

サントゴールド目当てでダンスステージまで移動したのですが、ちょっと早く着きすぎてしまったのでその前にやってたイェールを観てみる。まったくもって予備知識ゼロだった上に、私そもそもこういうモロにダンスものっつーか、エレクトロニカな音ってあんまり興味ないんですが、白状しよう、これは物凄くよかった。立ち位置的には、フランスのMEGみたいなもんなのかな? キュートでオシャレで、ちょっと新しいこともやってます感も匂わせつつも基本ポップな歌モノ、みたいな。MEGあんまり知らないのに、適当なことを言ってみた(笑)。それはまあ置いておいて、とにかくまず声がめちゃくちゃいい! ちょい鼻にかかった甘めのロリータヴォイスなんだけど、芯が通っててよく響いて、聴いててとても気持ちがいい。でもって、パフォーマンスがとてもアグレッシヴ。ステージ端から端まで走り回ったり、飛び跳ねたり、時々シャウトなんかもしちゃったりして、ただ可愛いだけじゃないはっちゃけた姐さん感があって。最後の方ではスネア持ち出してきて、ドンスコドンスコ叩いてみたり。曲自体も、ポップでアガる感じのものが多くってよかった。フロアも後ろの方までかなり人入ってて、盛り上がってましたわ。まったくのノーマークだった分、衝撃も大きかったというか。さっそく脳内お気に入りフォルダに追加(笑)。これは音源ちゃんと聴いてみます。ただ、音源だとあの良さはいまいち伝わらないんじゃないかなーという気もするのですが(個人的には音源よくてもライヴがショボい人よりは、その逆の方が好感もてるので無問題)。衣装も可愛かったなー、60年代風のモノトーンのワンピースで。


ポップ・アップ

ポップ・アップ



SANTOGOLD@DANCESTAGE

アルバムがけっこう良かったので、せっかくだしライヴも観てみようかというわけで。M.I.Aあたりをよく引き合いに出されてますけど、もっと全然歌モノ寄りだし、時折80年代風のニューウェイヴっぽい質感が垣間見えるのがツボ。生バンド+ターンテーブルに、黒人女性ダンサー2名を従えての、けっこうショウアップされた感じのステージでした。このダンサーが、ローリー・アンダーソンみたいなグラサンに真っ白なスーツ姿で、直立不動かと思いきやいきなりカクカクとしたPerfumeも真っ青なロボットダンスを繰り広げるといった塩梅で、面白かった(笑)。そして、さすがに声の迫力はケタ違いでマイクが割れまくりハウりまくり。ケイジャン・ダンス・パーティと時間がモロ被りだったため、3曲ほどで脱出してしまいましたが、もうちょっと観たかったな。アルバム1曲目の“L.E.S. ARTISTES ”が聴けたのでそれは満足。



長くなってしまったので、いったんここで切ります。

*1:ここによると、イアン・デューリー&ザ・ブロックヘッズや、スペシャルズなんかの名前が挙がっているので、あながち間違ってはないらしい