サマソニ覚書&落穂拾いその2

帰ってくるなりいきなり仕事が忙しくて、落穂拾ってるどころじゃないざます。できるだけ簡潔に。


CAJUN DANCE PARTY@SONIC STAGE
ダンスステージから移動してきたらば、ドア越しに流れてきたのは“Colourful Life”…ああ1番聴きたい曲だったのに! アリーナに潜り込み、上手側真ん中あたりで観戦。
…はいすみません、途中から後ろに下がって寝てました(笑)。メンバーみんなすごく真摯に演奏してるのはわかるんだけど、いかんせん若い。例えば朝見たメトロスみたいに、“若さ”が怖いもの知らずの“勢い”に上手いこと変換されてるわけでもなく(そもそもそういうキャラクターのバンドじゃないし)、ただの拙さでしかないというか。まあでもたぶんそんなにライヴの数だって今までこなしてきたわけじゃないだろうし、こんなもんだろうなとは思ってたのですが、とはいえ演奏下手なら下手なりに、なにかこう、ライヴならではのマジックが起こることってのもあるじゃないですか。それに期待してたんですけど、ちょっとそういうのも感じられなかったというか…で、気がついたら寝てた、と(笑)。うん、あれだ、とりあえず学校も無事に卒業したみたいだしこれから頑張ってツアーとかガンガンやるといいよ。
こないだ出たアルバムも、悪くはないんだけど今ひとつハマりこむほどではなくって、でも何となくこの子たち私の中では気になる存在なのですが、それはフロントの2人、Vo.のダニーくんとGのロビーくんが、『2人でひとりのバロム1』的佇まいを醸しだしてるからなんですね(笑)。なんか思うんですが、イギリスのバンドってそういう2人でひとり系のソングライター・タッグ多いんだよね*1モリッシージョニー・マーとか、イアン・ブラウンジョン・スクワイアとか、スウェード時代のブレット兄さん&バーナードとか。スペースメン3時代のソニック・ブーム先生とジェイソンさんもそうだよな。大きく解釈すればレノン=マッカートニーもそうだろうし、ミック・ジャガーキース・リチャーズだってそうかもしれない。最近ならリバティ−ンズのピート&カール。ひとりでもそれなりにすごいけど、組むと1×1が10にも100にもなるような、マジックを生み出すふたり*2。で、そういうイギリスのバンドに脈々と流れる、ニコイチソングライターズの伝統を、このバンドのダニーくんとロビーくんは、受け継いでるような匂いが、するんだよねーなんとなく。それでどうにも気になっちゃうのであった。ひょっとしたら大化けするんじゃないの?と。なので、次のアルバムは何でも今年中には出ちゃうらしいですけど、何だかんだ言いつつけっこう楽しみにしてたりします(笑)。あの初来日のサマソニで、ケイジャンのステージ中によりによって寝てた!というのを、近い将来ネタにできるくらいにビッグになってくれよー。しかしまあそれにしても、可愛いなあこのふたり。(結局そこか!)



THE KILLS@SONIC STAGE
ここらへんは完全にダウン(失笑)。アタマ3曲くらいは頑張って立って観てたんだけど、あとは記憶にないわ…タオルかぶって寝てたよ…クールでソリッドなガレージ・ロックで、かっこよかったんだけどねえ。逆に言うと、クールでソリッド以外あとになにも残らない音だったということかもしれないけど。あと、最新アルバム聴いてなかったからなー。ていうか1stしか持ってないので(笑)、そのへんの曲やってくれたらもうちょっと盛り上がってたかも自分内でも。あ、でも、キルズ初聴きだったはずの同行者Tさんは、終始横でノリノリでした。けっこう気に入ってたみたい。
あ、ちなみに、


ソニック名物、マグロの死骸(笑)



DEATH CAB FOR CUTIE@SONIC STAGE
いや、ホントによかった。“Bixby, Canyon Bridge”のイントロのクリスのギターで早々に昇天。すっごく澄んだトレモロ! あんな綺麗なギターの音聴いたことない。ソニックは音が悪い悪いと昨年参加した人々が口々に嘆いておられたようだけど、とりあえずこの日のデスキャブに限っていえばそんなこと全然なかった。メンバーのステージ上での位置取りがちょっと変わってて、ドラムとベースがセンターラインに並んで、その左右にギターが1本ずつ。背骨にぶっといリズムが通ってて、左右からギターの音が、広がるように降り注いでくるというのは、意外とこれは理にかなった位置取りではないかと。“I Will Possess Your Heart”の前半のジャム部分が、もう気持ちよくて気持ちよくて死にそうでした。音をためてためて、積み重ねて、そこにベンの優しいヴォーカルがすっと入り込んできた瞬間、いきなりぱああっと光が差し込んで、さわやかな風が吹いてくる、みたいな。いつまででも聴いていたい気分でしたが、次のヴァーヴだけはホントに、たとえ1曲目のアタマだけであっても見逃しでもしようもんならシャレにならないので、余裕を持って“I Will〜”終了後に泣く泣く脱出。…でも、ヴァーヴの最終的な客入りとか、5分ほど開始が押したこととか、ソニックの出口専用→オーシャンへの移動距離、とかもろもろ考えたら、デスキャブ終了後余韻に浸る間もなくオーシャンにダッシュしてれば、たぶん間に合ったんじゃないかとは、終わってみて思うこと。く、悔しくなんか…!!(号泣)



というわけで、次回が最終回(のはず)です。

*1:で、アメリカだと思いつかない。まあ私がUSのバンドにあまり詳しくないせいもあるが、あえて言えばルー・リード先生とジョン・ケイルさんがいたころのヴェルヴェット・アンダーグラウンドとか、それくらいしか思い浮かばない。ずいぶん古いな

*2:そして実は9mmたくろー&滝さんも、この手のニコイチタッグだとひそかに確信しています