サマソニ覚書&落穂ひろい@その2

続きました。サマソニ昼下がり編。


Kyte@SONIC STAGE


オアシスにて腹ごしらえの後、休憩がてらSONICへ。C氏がお気に入りのバンドなので、一応最新アルバムだけは借りて聴いてたんですけど、どうもあまりにも無色透明すぎてねー。生で聴いたら違うのかも、と一抹の期待もないではなかったのですが、うん、まあ、なかったです(苦笑)。リズムが全部一緒で。ライヴならではの音の起伏や、躍動感が感じられず。つーかそもそも、カイトに関しては正直もうはなっから寝る気まんまんだったのでw、てきとーに壁際のすみっこのスペースにお尻ねじ込んで、安らかな眠りについておりましたとさ。おかげさまでいい休憩にはなりました。ていうか、そういう音楽だよねこれって。



65daysofstatic@SONIC STAGE


カイトで適度に体も休めたことだし、このままSONICにいたら根っこ張っちゃって動けなくなりそうな気がしたので、SKYに上がってフェニックスでも観て来ようかな…と思いきや、なんとフェニックス、メンバー2人が40度の発熱にてドクターストップ(苦笑)。ケイティ・ペリーもドタキャンだったし、なんか今年のSKYは呪われてないか? C氏はカイトで前方に行っちゃったっきり帰ってこないし、Tねーさんは相変わらず熟睡してるしで、結局そのままSONICに居残ることに。で、65daysですが名前はなんとなく知ってるなー程度で音はまったくの未聴のバンドだったのですが、これはかっこよかったなー。ポストロックをベースに、ダンスとなぜかメタルの要素まで入ってるインストバンド。演奏が非常にしっかりしてて、なおかつ盛り上げ上手。残響が出してるバンドだと後で聞いて納得した。これCDで聴いたら、ぜんぶ一緒に聴こえてしまってたぶん途中で止めちゃうと思うのですが(笑)、ライヴでなーんも考えずに頭カラッポにして踊りまくるにはちょうどいいなー、と。とか言いつつ、相変わらず壁際に座り込んでうだうだ聴いてただけでしたが(失笑)。アリーナはいい感じであったまってて、盛り上がってました。ちなみにC氏は、途中で抜け出してつしまみれ観に行ってたらしい。



MERCURY REV@SONIC STAGE


ここでようやくお目覚めのTねーさんをブンブンサテライツ@OCEAN STAGEに送り出し、私はSONIC居残り。マーキュリー・レヴは、実は1枚もきちんとアルバムを聴いたことなかったのですが、USインディー界隈ではもう大御所クラスの人たちだし、そうそう機会もないだろうからせっかくだし観ておこうか、程度の心構えで臨んだわけですが…
いやあ! もう! ほんと素晴らしかった! アルバム聴いてないので曲のそれぞれのあれこれについてはまったくわからないのですが、そんな超門外漢をも一気に引き込んでしまう、音の力のつよさ。ギターやキーボードといった上ものは、キラキラしていて万華鏡のようのようなんだけど、ドラム&ベースは腹の底にドスンと響いてくるくらいのド迫力。美しいけれど、美しいだけじゃなくってそれこそ躍動感ばっちりで、曲知らないのに勝手に体が動いてしまう。ヴォーカルのジョナサンは、エアドラムしてみたり指揮者みたいに腕をぶん回したり、動きがいちいちけったいで大げさで、でもそれがとってもチャーミング。ほんとに可愛いヒゲおっさんだったわ(笑)。
なんていうのかな、もっとどろどろとしたアングラサイケみたいなバンドなのかなと勝手に想像してたんですが、ぜんぜん違ったね。もっとずっと陽性で、ハッピーで、光にあふれた感じ。讃美歌…じゃないけど、それに近いような、何だかとても崇高な感じもあって、ただ単に楽しいってんじゃなくって、ハートを直につかまれてグイグイと揺さぶられたような気が、観てる間に何度かしましたね。曲をもっとちゃんと知ってて、思い入れをもって聴き込めていたら、もっともっと深いところでこの音楽を感じられたのかもしれないなー。ふと気がつくと、周りにはらはらと涙を流している人もいたり。その気持ちもわかる。最初のうちは、途中で抜けてオアシスで腹ごしらえしつつ、エナミー観るかMEW観るか決めようとか思ってたんですが、結局抜けるどころの騒ぎではなく(笑)最後までしっかり堪能させていただきました。いやあほんとにいいもん観たわー。この日のベストアクト。



All Is Dream

All Is Dream


とりあえず、帰宅後TSUTAYAで名盤の誉れ高いこのアルバムをレンタルしてきてみた。んだけど、やっぱり音源だけだとあの空間は再現できないね…(苦笑)物足りなさばかりがつのってしまった。いや、アルバム自体はこれはこれで、美しくて素敵な1枚なんだけど。


終演後、つしまみれからマッハの速度でSONICに戻ってきていたC氏と合流。熱に浮かされたように今観たライヴの素晴らしさを力説しあう(笑)。んなことやってるうちに、おたがいMEWの存在がなんだかどうでもよくなってしまい(失笑)(迷っていた私と違って、C氏はMEW観る気まんまんだったはずなのだが…)、とりあえず一服してからSKYに行くことに決定。以下次号。