09年下半期によく聴いたCD10枚

あけましておめでとうございます。09年内に少なくともあと2回は更新しようと思っていたはずなのですが、思っているうちに年が明けてしまいました。とにかく昨年後半以降、更新頻度ががっくり落ち込んでしまいましたが、便りのないのはよい知らせということで(笑)元気にやっております。さて、09上半期の時点でこういう記事を書いておりましたので、それに倣いまして下半期によく聴いたアルバム10枚。選出は09年新譜に限るという感じで。


ラングス Ocean Eyes Brief History of Love バックスペイサー(初回完全生産限定) AFTER LOUD 
Ghost Apple ザ・スピニング・トップ 黒猫チェルシー


…あ、あれ? おかしいな? なんかちょっと足りなくないか??
いや、相当頑張っていろいろひねり出してみたのですが、どうしてもこれ以上にならなかった…じゃあ下半期はわたし一体何を聴いていたのかしらと問うならば、えーとあれだ。ビートルズとかマドンナとかストーン・ローゼズとかニルヴァーナとか。要するに、リイシューだのベスト盤だの発掘ライヴ盤だの、そんなのばっかり聴いてたみたいです。実際リリース多かったしな。あとここ一月ほどは、セールで捕獲したニック・ドレイクとかマッシヴ・アタックとか、ポーティスヘッドのベスさんのソロとか。パティ・スミス様を聴きなおしてたりとか。んんんー、いまひとつ自分的にはガツンとくる新譜少なかったなあ09年下半期。けっこういろいろ、聴くには聴いてたんだけどちょっと期待はずれだったりあれとかこれとかそれとかむにゃむにゃ。
で、そうやってなんとかひねり出した8枚なのですが、最後と最後から2番目は発売自体は上半期ですが気にしない! グレアムソロは、寒くなってきてからよく聴いてました。アコースティックなアルバムは、やはり秋〜冬にかけて聴くとハマる。逆に、暑い時期によく聴いてたのがアウル・シティかなーもうぐうの音も出やしねえ、パーフェクトなキラキラさわやかエレポップ! 清涼感のカタマリみたいで、蒸し暑い季節に耳だけでもさわやかに潤してくれた1枚でした。なんか知らないうちに全米1位とかとっててびっくりよ。今年ようやく日本デビューみたいですが、これはウケると思います。ビッグ・ピンクはもう今さら言うまでもないというかお約束というかナインティーズ・ノット・デッド派としての義務というか(真顔)。フローレンス嬢は、昨今のUK女子たちの中ではもうダントツで好き。ほら、わたしケイト・ブッシュ好きだから(笑)。ケイトさんに通じる、英国幻想文学に片足突っ込み系不思議ちゃんの系譜に、正しく連なるお嬢さまだと思いますです。ライヴ見てみたいなあ。パール・ジャムは我ながら計算外の選出でしたが、ロック・バンドの底力を堪能させていただきました。気合入れたい時によく聴いてます、早起きしなきゃいけない時とか(笑)。
邦バンドからは3枚。dipは若干そのー、下駄を履かせた感が無きにしも非ずなのですがー(失笑)、いやいいアルバムでしたよよく聴いたしね? でもさー何度聴いても、オリジナル曲よりもザ・スラッヂのカバー曲が群を抜いてかっこいいってのは、やっぱりちょっとなあああ。もうちょっとエッジィな感じが欲しかったかなあ全体的に。PITBはもう文句ナシ。"透明な狂気"などという、陳腐かつどうにも中二な形容が、こんなにもしっくりすんなり似合ってしまうというのは、実にまあただごとではないと思うのであるよ。で、ここにきていきなり登場の黒猫チェルシーですが、これ実はここ1、2週間の超ヘヴィロテCD(笑)。名前はちょこちょこ聞いてましたし、まるで黒色エレジーとかそのへんを思わせる(笑)、いかにも80's初期のアングラちっくなバンド名にぴんとくるものはあったのですが、そしたらたまたまライヴ見る機会がありまして。やーもう一発でKOですわー。なんていうか、ほんとにまだ日本のロックが「アングラ」以外の何者でもなかった時代の空気を、色濃く持ってはいる。んですけど、その時代の先人たちが、豚のアタマ投げたり割れたガラスの上を転げまわったりステージで脱糞したり(笑)といった、稚拙な方法でもってして、ようやく昇華していた情念だとか怨念だとかを、そんな豚のアタマ投げたり以下略せずとも、ひたすらかっこいいサウンド"のみ"に、ささっと変換してしまえる。そこらへんが、非常に今どきにスマートでいいですね。それだけの技術、情報量をすでに持っているわけさ。ずりーなあ今の若者はよう! ライヴでは、Vo.くんが半裸に学ラン羽織って白ズックで、ヒロト的もしくは江頭的な動きでステージをちょこまかしてるのは予想の範囲内でしたが、ギターくんが終始尿意をこらえているかのような内股で、痙攣しながらチョーキングかましているのに、非常に心を動かされました。おもろいわキミら。2010年、草葉の陰からひっそりと見守っていきたい若者たちです。あ、新しいヤツも早く聴かなきゃ!


All de Fashion(オール・ド・ファッション)

All de Fashion(オール・ド・ファッション)



黒猫チェルシー - 嘘とドイツ兵(PV)



黒猫チェルシー - 黒い奴ら



で、リイシューものをこれに3枚付け加えるとするならば、


ザ・カタログ(ボックス・セット)

ザ・カタログ(ボックス・セット)

Crazy Rhythms

Crazy Rhythms


クラフトワーク、BOXで買ったわけではないんですが、一応企画そのものに一票を投ず、というわけで。こないだ『The Man-Machine』を買いましたので次は『Trans Europe Express』と『Computer World』どっちがいいでしょうか。ビートルズは、もう今さら言及する必要もないでしょうからあえて外す(笑)。